福島第1原発「凍土壁」の失敗で東京五輪返上が現実味: VIDEO

 それで、経産省が東電と鹿島に345億円の国費を投じてつくらせようとしたのが「凍土壁」で、建屋の周囲に1メートルおきに長さ30メートルのパイプ1568本を打ち込んで、その中で冷却液を循環させて地中の土を凍結させて壁にしようという構想だった。

 しかしこの工法は、トンネル工事などで一時的に地下水を止めるために使われるもので、これほど大規模な、しかも廃炉までの何十年もの年月に耐えうる恒久的な施設としてはふさわしくないというのが多くの専門家の意見で、私は14年1月に出した小出裕章さんとの共著「アウト・オブ・コントロール」(花伝社)でこれを強く批判していた。馬淵もこの問題を何度も国会質問で取り上げて、別のやり方への転換を主張してきた。

 凍土壁は6月にほぼ完成したが、汚染水がなかなか減らず、規制委は「壁になりきらず、隙間だらけで地下水が通り抜けているのでは」と疑問を突きつけた。慌てた東電は「凍土が形成されていないかもしれない箇所にセメントを流し込む」などの弥縫策をとったが、やはりダメで、19日の会合でついに「完全遮蔽は無理」と告白した。つまり、安倍の大嘘を後付けのにわか工事で隠蔽しようとした政府・東電のもくろみは失敗したということである。

 これが国際的に知れ渡れば、リオのジカ熱どころではない、選手の参加取りやめが相次ぐに決まっている。東京五輪は返上するしかないのではないか。

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/186504/2




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